最近しばらく勉強していなかった中国語をまた再開している。

中国語の勉強のために、中国人と日本人の言語交流のサイトをよく使っている。

 

中国人と日本人のそのサイトの使い方の違いが非常に面白いといつも思う。

日本人はほとんどやらないだろうと思うことを中国人はする。

 

それはとっても素晴らしいことだなぁといつも思う。

 

例えば、

中国人の投稿にはこんなのがある。

 

「仕事の帰り道になんとなく歌いたくなったから、自分の歌を(音声を)アップしてみた」

 

当然外だから車の音とか、歩いている靴の音がするし、もちろん伴奏なんてない。

しかも日本語の勉強のために日本語の歌を歌うとかではなく、自分の好きな中国語の歌を中国語で歌うのだ。

そしてその歌が上手いかと言うと、別に特段上手い訳でもない。

多分そのレベルは本人も分かっている。

 

そういった思いつきで歌ってみた的な投稿がけっこうあるのだ。

 

言語交流サイトだということなんか全く考えてないと思う。

 

もちろん日本人のそういった投稿は今まで一度も見たことがない。

 

また、

これは上手な使い方だなと思うのだが、

中国人はあっていようが間違っていようが、とにかく日本語を話してみる。

とりあえずたどたどしくても話してみて、

「誰か間違ってるとこ直して〜」

みたいな投稿がとても多い。

 

一方日本人(自分を含め)は、そういう投稿は少ない。

 

あとは、中国人の投稿でよく見かけるが日本人に少ないのが、

 

「誰と電話したい。いますか?」

 

といったようなもの。

おそらく本人は、

「誰かと日本語で電話したいのですが、今電話できる人いますか?」

という意味なんだと思うのだが、

その日本語レベルでどれだけ会話が成立するのか、かなりあやしい。

 

でもそんなの全く関係ない。

あってようと間違っていようととりあえず話してみるのだ、

通じなかったら直してもらえばいいのである。

 

たまに大量の日本語の音声メッセージを頂くことがあるのだが、

3割位何を言っているのか分からない。。

しかも俺には通じない日本語で何か面白いことを言ったみたいで、

それに対して自分で爆笑しているなんてものもある。

しばらくの間笑い声だけが聞こえてくるのだ。

だからなんて返してよいのか途方に暮れることがある。

まぁしかし、なんか喜んでおられるので、

内容は全く分からないがかなりハッピーな気持ちにはなれる。

 

いずれにせよ、これをお読みの日本人ならお分かりの通り、

日本人はこういったことはあまりしない。

かなり話せるレベルでも、ネット上に晒さない。

 

ではどちらの方が言語学習という視点から見て有効な手段なのかは、

考えるまでもない。

 

いつもびっくりさせられるのが、

日本に住んだり、留学した経験のない中国人が、

ものすごく流暢な日本語を話すのだ。

 

どうやって勉強したのかと聞くと、

 

「ドラマをたくさん見て覚えた」

 

とか

 

「〜って日本のアニメが大好きで」

 

っていう回答が多い。

 

このように特別な教育を受けている訳ではないことがほとんどなのだ。

 

日本人と中国人のどちらが優秀なのかという話では全くないのだが、

日本人の気配り文化(発言することに対し慎重な文化)に対して、

中国人の、あまり周りが自分に対してどう思うのかを気にしない性格は、

言語を学ぶ上では非常に有益に働いているように感じる。

 

最近は、毎日そんな中国の方々と交流していると、

自分が少しずつ影響を受けているのが分かる。

良くも悪くも人と近くなる。

 

昔、上海に留学していた時は自然にそんな風に人と接していたのかもと今になって感じる。

卒業して10年以上経って改めて考えてみると、日本人と中国人は人との距離感が全く違う。

 

留学中に長距離列車に乗って、新聞を読んでいたら、隣に座っていた人が、

 

「新聞半分いい?」

 

って聞いてきた。

新聞は知っての通りあるページを抜いてしまうと内容が途中で切れてしまう記事が出てくる。

でもそんなの関係ない。

自分はてきとうに何ページか抜いて手渡した。

その方は読み終わると、今度は

 

「取り替えっこしよう」

 

と言ってきた。

まぁ当然の流れである(笑)

 

中国人は良くも悪くも人との距離感が日本人のそれに比べてかなり近い。

 

最近はその影響か、若干厚かましくなってきたというか、

そのサイト上で、分からないことを丸投げする癖がついてきた。

「この単語どう使うか分からないから、例文いくつかよろしく」

とか

「この日本語を中国語に誰か訳して」

など、

誰か宜しく〜的な投稿をするようになった。

でもそこは流石中国人!

人口比約11倍!

レスポンスが超早い!

色んな角度から色んなコメントをくれる。

それこそ自分の中国語レベルなど考慮せず、言いたい放題言ってくれる(笑)

おかげで一つ質問すれば10とは言わないが質問内容以外に5、6個は新しいことを学べる。

 

恐れずに話してみるのが言語学習において非常に大事なことだと思う。

でも日本人の性格上それはあんまり得意なことじゃない。

いや得意な人もいるだろうけど、自分は苦手だ。

でも中国人と接していると、そんなのどうでもよくなってくる。

というか知らず知らずのうちに、そのリズムに飲まれてそうなってくる。

 

言語を学ぶことはその国の文化を学ぶことだとよく言われるが、

まさにその通りだと思う。

正直な実感としては文化を学んでいるというよりは、

少し中国人に近づいているという感覚の方がしっくりくる。

割と内気な自分にとっては、ちょっと気ままに発言する位がちょうどいいのかもと思う。

 

余談だが、

最近読んだ本の中に、

 

「発信しなければ、思ってないに等しい」

 

という言葉があってちょっとドキッとした。

 

 

今度サイトに鼻歌でもアップしてみようと思う。